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【第6話】ちょっとしたCreative Challenge。コンフォートゾーンの「少し外」へ

8月7日
読了時間: 7分

更新日:8月13日

「Creative Challenge」と聞くと、誰もやったことのない大企画や、失敗したら後がない大胆な勝負を想像するかもしれません。

ビッグでクレイジーな挑戦には、人を大きく動かす力があります。ただ、挑戦が今の自分から遠すぎたり、失敗したときの損失が大きすぎたりすると、次の一歩まで怖くなってしまうこともあります。

江戸クラブが今期大切にしたいのは、挑戦の大きさを競うことではありません。少し緊張する。でも、仲間の支えがあればやれそう。うまくいかなくても、振り返ってもう一度試せる。そんな「コンフォートゾーンの少し外側」です。

8月4日の例会では、それを実感する小さな実験がありました。


えどトリオが考える「ちょうどよい挑戦」

えどぴよ:Creative Challengeなら、誰もやったことがない大勝負をしないといけないピヨ!

えどまる:大きな挑戦もすてきだよ。でも、大きいほど学べるとは限らないんだ。

えどぴよ:えっ。Challengeなのに、小さくていいの?

えどまる:いいんだよ。挑戦は、どれだけ自分を追い込めるかを競うものではないからね。失敗の負担が大きすぎると、学ぶ前に疲れ切ったり、次に試すことが怖くなったりする。

えどむすび:一歩踏み出したあと、安心して戻り、やり直せることも大切でございます。戻れる場所があるから、もう一度外へ出られるのでございますね。

えどぴよ:じゃあ、ずっと得意なことだけやっていれば安心だね。

えどまる:それも少し違うよ。慣れた場所は、休んだり基本を確かめたりするために必要。でも、成長につなげたいときは、そこからほんの少しだけ外へ出てみよう。

えどぴよ:「少し外」って、どのくらい?

えどまる:目安は、「少しドキドキする。でも、助けがあればできそう」と思えるくらい。何が少し外になるかは、人によって違うよ。

えどむすび:ほかの方の挑戦を見て、「それくらい簡単でしょう」と決めないようにしたいですね。初めて役割を引き受けることも、見学先で一言話すことも、その方にとっては大切な一歩でございます。

えどぴよ:8月4日のストーリーリレーは、まさにそうだったのかな?

えどまる:そうだね。いつものテーブルトピックスでは、一人がお題を受けて短いスピーチをする。今回は基本の枠を残しながら、三人で一つの物語をつなぐ形に変えてみたんだ。

えどぴよ:クラブを全部つくり替えたわけじゃない。一つだけ変えたんだね。

えどまる:うん。それでも参加者からは、いつもと違うワクワクとドキドキがあり、頭が一気に動き出した、という振り返りが出た。慣れた例会の少し外へ出たから、新しい刺激が生まれたんだと思うよ。

えどむすび:会場とオンラインのゲストも、当日にお願いされた役割へ挑戦してくださいました。断ったり、助けを求めたりできる余白がある中で、「やってみます」と選んでくださったことがうれしゅうございました。

えどぴよ:でも、ストーリーリレーの説明には少し手間取ったよ。これは失敗?

えどまる:それで終われば失敗かもしれない。でも、例会の最後にKPTで振り返り、「次は型と最初のお題を先に準備する」と決められた。だから、もう次の実験の材料になっているよ。

えどむすび:完璧にできたから成功なのではなく、無理のない範囲で試し、学びを持って帰れたから成功なのでございますね。

えどぴよ:わかった!Creative Challengeは、一度の大ジャンプじゃなくて、少し外へ出て、戻って、また試すことなんだ。

えどまる:その通り。次の例会では、いつもの行動を一つだけ変えてみよう。小さくて大丈夫だよ。


コンフォートゾーンは、悪い場所ではない

コンフォートゾーンとは、自分が慣れていて、比較的安心して行動できる範囲です。ここには、休む、基本を繰り返す、自信を回復するといった大切な役割があります。

そのため、「いつも安心してできることは価値がない」と考える必要はありません。疲れている日や、初めての場所に来た日には、まず安心できること自体が大切です。

一方、学びや変化を生みたいときには、安心できる範囲から少しだけ外へ出てみます。この記事では、挑戦の距離を説明のために次の三つに分けます。

  • コンフォートゾーン:いつものやり方で落ち着いてできる。休む、基本を固める、自信を戻す場所。

  • 少し外側:少し緊張するが、支援があればできそう。一つだけ変え、試し、フィードバックを受ける場所。

  • 遠すぎる挑戦:最初の一歩が見えず、失敗の負担も大きい。小さく分け、練習し、支援者や退路をつくる必要がある場所。

この境界は、全員に共通ではありません。同じ役割でも、ある人には日常で、別の人には大きな挑戦になります。挑戦する本人が選べることが前提です。


8月4日の例会で起きた「少し外」


1. いつもの形式を、一つだけ変えた

通常のテーブルトピックスをすべて捨てるのではなく、「一人で完結する」部分だけを「三人でつなぐ」に変えました。

物語がどこへ進むかわからないドキドキはありましたが、話す時間や順番は決まっています。参加者は、知っている枠組みを足場にして、新しい表現へ踏み出せました。


2. ゲストが、当日の小さな役割を選んだ

会場のゲストは論評、オンラインのゲストは不要なつなぎ言葉を数える役を引き受けました。どちらも責任はありますが、例会全体を一人で背負う役割ではありません。周囲に質問でき、終わったあとには具体的なフィードバックを受けられます。


3. うまくいかなかった部分を、その場で次へ変えた

新しい形式の説明には改善点が残りました。そこで例会の最後に、Keep(続けること)、Problem(困ったこと)、Try(次に試すこと)を短く共有しました。

挑戦を「成功か失敗か」で閉じず、次の一回へつなげたこと。これも今回のCreative Challengeでした。


ビッグでクレイジーな挑戦をするときは

大きな挑戦が悪いわけではありません。自分が本当に実現したいことなら、大胆な目標が必要な場面もあります。

ただし、目標の大きさと、最初の一歩の大きさは分けて考えられます。

  • 本番の前に、小さなリハーサルを置く。

  • 一人で抱えず、一緒に進める人を決める。

  • 失敗したときの損失を限定する。

  • 途中で見直す日を先に決める。

  • 続ける、変える、やめるを選べるようにする。

大きな目的へ向かうときほど、今日の一歩は回復できる大きさにしておく。そうすれば、一回の失敗で挑戦そのものを嫌いにならずに済みます。


ちょっとしたCreative Challengeの設計図

  • 1. 一つだけ変える:いつもの行動の、どこを変えるか。

  • 2. 最初の一歩を見えるようにする:最初に何をすれば始まるか。

  • 3. 支援と戻り道を用意する:誰に聞けるか。途中で止めたり、やり直したりできるか。

  • 4. すぐ振り返る:良かったこと、困ったこと、次に一つ変えることは何か。

合言葉にするなら、「ドキドキする・できそう・戻れる」です。この三つがそろえば、コンフォートゾーンの少し外にある可能性が高そうです。


えどまるによる、かんたん概要

Creative Challengeは、無謀さを競う言葉ではありません。

  • コンフォートゾーンには、休息と基本を固める役割がある。

  • 学びにつながりやすいのは、少し緊張するが、支援があれば試せる挑戦。

  • 大きな目標も、最初の一歩は小さくできる。

  • 失敗しても戻り、振り返り、もう一度試せるようにする。

  • 挑戦の大きさは、周囲ではなく本人が選ぶ。

8月4日の例会では、ストーリーリレーという一つの変更が、慣れた場に新しい刺激を生みました。説明の改善点も、KPTで次の試みに変えられました。


今週の小さな一歩

次の例会で、いつもの行動を一つだけ変えてみませんか。

  • いつもより一回だけ早く手を挙げる。

  • 初めての役割を、経験者と一緒に担当する。

  • スピーチの始め方を一つ変える。

  • ゲストへ自分から一度声をかける。

  • 受け取ったフィードバックを、一つだけ次回に使う。

少しドキドキする。でも、できそう。うまくいかなくても、また戻ってこられる。

そのくらいが、次のCreative Challengeにはちょうどよいのかもしれません。

はじめての方へ:江戸トーストマスターズでは、話すことを強制していません。まずは見学だけ、聞くだけでも大丈夫です。試してみたいと思ったときには、小さな役割から一緒に始められます。


参考資料

  • Toastmasters International: Set Yourself Up for A Successful Year: https://www.toastmasters.org/magazine/magazine-issues/2025/jan/set-yourself-up-for-a-successful-2025

  • Toastmasters International: Navigating Feedback on Your Speeches: https://www.toastmasters.org/magazine/magazine-issues/2025/feb/navigating-feedback-on-your-speeches

  • Toastmasters International: Club Meeting Roles Resource: https://content.toastmasters.org/image/upload/club-meeting-roles-resource-library.pdf

  • Fulmer & Tulis (2016): Adding nuance to the challenge-skill relationship: https://doi.org/10.1016/j.ijer.2016.04.002

※「コンフォートゾーンの少し外」は、全員に共通する距離を示す科学的な公式ではなく、今回の例会から得た実践上の目安として使っています。

※本記事の例会部分は、2026年8月4日の例会の文字起こし、チャット、例会後の振り返りをもとにしています。個人名は掲載していません。


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