第742回例会報告
TMOEを務めたK城です。
今日は「東京論評トーストマスターズクラブ」という上級クラブの進行を参考に、論評者の多い例会にしました。
論評はトーストマスターズの大きな特徴であり、論評もしくは論評に近いことをトーストマスターズの例会以外で行う方はほとんどいないものと思われます。1人のスピーカーに対して2,3人が論評しましたが、同じスピーチに対する各論評者の観点が重複することはほぼなかったために、参加者の皆さんは多様な観点の論評を聴くことができ、スピーカーの方にとっても、スピーカーでない方にとっても実りの多い例会となりました。
準備スピーチ
①Bさん「日本って素晴らしい」
L1:基本を習得する/論評とフィードバック
日本語を習得し、今では流暢に話すBさん。中国と比較して自由がある、日本語にはボキャブラリーが多く、敬語があること等、Bさんの目に映る日本の素晴らしさを紹介しました。
日本とは異なる文化を知っているBさんだからこそ気付くことに富み、日本で当たり前に生活し、日本語を当たり前に使用している日本人にとって新鮮なスピーチでした。
②K野さん「裏千家12代 又妙斎直叟(ゆうみょうさいじきそう)」
AC(物語の話術):#5 歴史をよみがえらせる
「裏千家12代 又妙斎直叟」という歴史上の人物になり切って彼を紹介しました。多くの人にとって馴染みがない人物ですが、劇的なエピソードや小道具を駆使することによって、印象的で明快なストーリーに仕上がっていました。
柔らかい口調で、あたかも暗記しているものを話しているのではないかのように話し、さすがベテランスピーカーと評すべきスピーチでした。
③Hさん「チェンジマネジメント」
L3:知識を増やす/説得力のある話し方
自身が大きな変化に直面したことをきっかけに学んだチェンジマネジメントの要点を紹介してくれました。
なぜチェンジマネジメントが必要であるのか、チェンジマネジメントを導入することによって起こる変化等について、人間の心理や組織の生産性等の説明を織り交ぜながら説明しました。
理解しやすい構成で情報を絞っており、チェンジマネジメントの全体像を容易に把握することができました。
ベストスピーカーおめでとうございます。
論評
①K野さん→Bさん
もっと抑揚をつけるようにという演技指導付きの改善提案が印象的な論評でした。
②M田さん→Bさん
論理的な一貫性の不備を指摘し、エンジニアならではの秀逸な論評でした。
③Z徳さん→Bさん
メモを見ないというチャレンジ、自分の体験をベースにしている等の良い点に焦点を当て、スピーカーのやる気をさらに上げることにつながりそうな力強さのある論評でした。
④E島さん→K野さん
演技力や印象強いこと等の良い点を指摘しつつも、少し説明が不足していたことを指摘し、バランスの取れた論評でした。
⑤Hさん→K野さん
もう少しスムーズに自然な感じで言うとより伝わって良いという、ベテランスピーカーに対してより高度な技術を身に着けることを提案する的確さのあふれる論評でした。
⑥K冶さん→Hさん
スピーチ時間に対して情報が多いことを指摘して具体的に情報量を減らす術を提案し、スピーカーにとって参考になる情報に富んだ論評でした。
⑦S藤さん→Hさん
聴衆目線に特化し、スピーカー以外の聴衆とのアイコンタクトも欠かさず、他の論評者とは一味違う論評でした。
受賞者
ベストスピーカー:Hさん
ベスト論評者:M田さん、S藤さん、Hさん