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第682回 ほらふきスピーチワークショップ例会


こんにちは! 第682回例会のTMOEを務めましたK川です。

 今回、江戸クラブでは特別な例会を迎えることができました! それは4年前のほらふき(トールテール)スピーチコンテストで全国大会優勝を果たしたS田さんをお招きして、ほらふきのワークショップを開いたことです。

「ほらふきって何だ?」 「ユーモアスピーチと何が違うの?」 という最大の難問に対して、ジョニー・デップを引き合いにし、見事なまでに簡潔に答えて下さいました。それは… 「私はジョニー・デップに似ています」 これはユーモアスピーチ。 「私はジョニー・デップです」 これがほらふきスピーチ。 そうか!なるほど!…そう腑に落ちた聴衆も多かったはず。 「あり得ないこと」を明確に示して、それを題材にスピーチをコミカルに展開させていく。4年前のS田さんのスピーチを映像で見ながら、いかにこのスピーチが細部にわたって研究され尽くされたものかを知ることができました! 「全国大会で優勝するにはここまでするのか」…これがK川の率直な感想です。 この時期に、S田さんの価値あるワークショップを聴けたことに感謝です。 この秋、江戸クラブから全国大会へ出場するスピーカーが現れること間違いなし!?

 さて、話題は通常例会に戻ります。 まずは今夜の言葉。 H高さんが提示した今夜の言葉は、「一閃」(いっせん)。 ふだんは殆ど使うことのない「文章語」を「口語」で使う面白さってありますよね? 一閃の意味を調べると、「ピカッと光ること。ひとひらめき」。使い方としては「電光一閃」「妙案が脳裏に一閃する」など。新しい言葉の世界が広がりました。 続いて各役割の説明。 初役割のM田さん、S藤さん、N田さんをはじめ、ピンチヒッターに立ってくれた木Tさん、しっかりと任務を果たしてくれました。 そして今夜のメイン、準備スピーチの部です。

 まずは、アイスブレイクのF津さんによる「人」。 私立の一貫女子高で控え目に過ごしてきたF津さん。人と話すのが苦手で、人と挨拶するのに言葉を使わず「顔で挨拶」していたF津さん。幼稚園で園長先生に「おはようございます」と言えるのに3年かかったF津さん。そんなF津さんが大学のESS(英語スピーチの学生サークル)に入るや否や、いろいろな人に出会い、どんどん交友の輪を広げて、今や200人を超える友人をつくるまでになった・・・ 話の劇的な展開と笑い、淀みのない語り口に、聴衆皆、圧倒されてしまいました! こんなアイスブレイクを果たしたF津さんは、次にどんなスピーチをしてくれるのでしょう!本当に楽しみです!

 続いては、ベテランのY田さんによる「トーストマスターズクラブの秘密」。 作家・井上ひさしさんが中学校時代、どうしても欲しかった辞書を書店で万引きしようとしたところ、店番のおばあさんに見つかり、咎められたそうです。しかし、そのおばあさんは井上さんを店の裏へ連れて行き、薪割りの労働をさせ、「こうやって働けば、辞書も買えるんだよ」と辞書と少しばかりのお金を渡されたそうです。井上さんはこの時の恩を一生忘れないとして、自分が大作家になった後もその書店があった一関市へ通い、文章教室のボランティアを何年も何年もされたそうです。 Y田さんは、この心温まる話を引き合いに出し、「トーストマスターズも実は、このような『恩送り』で成り立っているのではないでしょうか?」と聴衆に語りかけました。 「たしかに」「そうだよね」…そんな声が聞こえてくる、じんわりくるY田さんらしいスピーチでした。

 さて、次は論評の部です。 今回はテーブルトピックス無しのため、論評者は論評を考え組み立てる時間がありません!そんな中、素晴らしい論評が行われました。 一人目はS地さん。 3つの良かった点、ボディランゲージ、力強いメッセージ、そして起承転結型の構成を挙げ、「未来のスピーチチャンピオン」に対する改善点として「早口をいかに克服するか」について、空手の突きを例に具体的なアドバイスをして下さいました。 と、ここで、ハプニングが! なんと、TMOEの私、K川自身が、なにを焦ったか、総合論評のK口さんをすっ飛ばしてしまったことに気づいたのです!(笑) ああ気づいて良かった~!! ということで、ここで仕切り直しをし、改めて総合論評のK口さんを紹介、無事にバトンタッチをしました!

 そして二人目の論評者、K田さんが登壇。 「恩送り」というキーワードが私の記憶に残った理由という切り口で、良い点2つ、改善点2つを挙げてくれました。 良い点1つ目は、恩送りと恩返しという対比によって恩送りという耳慣れない言葉を説明したこと。2つ目は、井上ひさしの面白いエピソード、題材を使い、それをトーストに紐づけてスピーチを展開したこと。 そして、なるほどなと思った改善点は、自分が恩返しから恩送りに変わったエピソードを盛り込んだ方が良かったという点でした。

 いずれも論旨が明確で、短い準備時間の中でここまで仕上げるのは、さすがK田さんと思いました。 というわけで、今例会のベストは、 ベストスピーカーになんとF津さん! そして、ベスト論評者にS地さん、K田さんのお二方!(同点)

 最後に、大型新人・K嶋さんの入会式がT島副会長によって執り行われました。 K嶋さんは、背丈も高く文字通りの「大型」新人なのですが、実はスピーチが苦手で、結婚式のスピーチなどではぶるぶる脚が震えてしまうのだとか。「それを克服したく江戸に入会したいです!」と、堂々と入会動機をスピーチしてくれました。 ウェルカム、K嶋さん!一緒に楽しんでいきましょう!

 最近の江戸クラブは乗りに乗っています。 たくさんの有望な新人たちが毎回のように入会し、活気に満ち満ちています。 中堅・ベテランも負けちゃあいられません! 今期S山会長が掲げたスローガン「パッション」を、スピーチで、仕事で、日常で実践し、互いが刺激し合い、高め合っていこうじゃありませんか。 会員の皆さん、ゲストの皆さん、これから江戸クラブを見学したいなーと思った皆さん、次回例会でお会いしましょう!

(文責:K川)

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